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8.UNLOCK MODEL

MODEL005 ある宝飾業の憂鬱|新商品があるのに売り方が決まらない

UNLOCK

2026/4/25 03:00

順調に見える事業でも、なぜか次の一手だけが決まらないことがあります。

方向性は見えている。選択肢もある。それでも、最後の判断で止まってしまう。

なぜ、この状態が起きるのでしょうか?

現状の整理

  • 沖縄県に拠点を置く宝石サンゴ企業

  • 沖縄のサンゴを宝飾品・美術彫刻品として展開

  • 国内需要減少により業界全体が厳しい状況

  • 新商品「しまんちゅサンゴ(仮名称)」を開発

  • ターゲット設定が未明確

  • インバウンドを意識した販売戦略が未整理

  • 販売手法・プロモーションが定まっていない

  • 社長のアイデアはあるが戦略に落とし込めていない

なぜ「しまんちゅサンゴ」は広がらないのか?

沖縄にあるある宝飾品会社は、国内需要の縮小という現実に直面していました。長年培ってきた技術と美意識は確かです。しかし、それだけでは市場は広がりません。

そこで生まれたのが、新商品「しまんちゅサンゴ」です。希少性、ストーリー、商標まで揃った“勝てそうな材料”です。社長自身も「これはいける」と手応えを感じています。

それでも、前に進まない。

理由はシンプルです。「誰に売るのか」「どう売るのか」「どこで売るのか」が決まっていないからです。インバウンド、富裕層、ギフト需要、文化体験——すべてが可能性に見え、すべてを検討しようとしてしまう。

結果、「どれも大事で決められない」という状態に陥っていました。

実はこれは、ちゃんと考えているからこそ止まる状態です。

RBTDESIGNの見立て

この状態をそのまま「マーケティング不足」と捉えると、施策の検討に入ってしまいます。しかし、RBTDESIGNはその一歩手前を見ます。

止まっているのは、戦略ではなく“判断”です。

まず起きていたのは「混ざり」です。

インバウンド客と国内富裕層、文化価値と資産価値、ECと外商。これらが同じテーブルに並び、比較できない状態になっていました。

次に「粒度の不一致」です。

「インバウンド市場」といった大きな話と、「どの国のどんな人か」という具体が混在し、議論が噛み合っていませんでした。

最後に「軸の不在」です。

何を基準に優先順位を決めるのかが曖昧なため、すべてが保留されていました。

この3つが重なったとき、判断は止まります。

そこで行ったことは、シンプルです。

  • 混ざりを分ける。

  • 粒度を揃える。

  • 軸を決める。

たとえば、「インバウンド」という言葉を一度解体し、「訪日富裕層の中でも日本文化への関心が高い層」と粒度を揃えます。そして軸を「価格ではなく文化価値で選ぶ顧客」と固定する。

この瞬間、初めて比較が可能になります。

次の一手

結論は明確です。

ターゲットを「日本文化に価値を感じる訪日富裕層」に絞る。

理由は、しまんちゅサンゴの価値が「希少素材」ではなく「文化×物語」にあるからです。この価値は、価格比較の市場ではなく、意味で選ぶ市場でしか伝わりません。

ターゲットが決まれば、販売チャネルも自然に決まります。

高級旅館、文化施設、外商など。

プロモーションも変わります。

機能説明ではなく、背景の物語を届ける。

やるべきことは増えません。むしろ減ります。

最後に

ここまで読んで、「うちも同じだ」と感じたかもしれません。

では、3つの選択肢を提示します。

1. 可能性を広げ続ける(すべて検討する)

2. 一つに絞る(捨てる判断をする)

3. 決められないまま様子を見る

この中から、1つ選んでください。

そして、その後に1つだけ決めてください。

もし選べないなら、それがLOCKです。

判断が止まっている場所を特定するだけで、次の一手は見えてきます。必要であれば無料診断でそのポイントを整理することもできます。


※注釈:LOCKとは、判断が止まっている状態を指します。その原因は「混ざり」「粒度不一致」「軸不在」の3つに分解されます。

本記事は、RBTDESIGNの実際の支援事例ではありません。公開されていた事業相談をもとに、企業が特定されないよう一部情報を変更し、RBTDESIGNのUNLOCKがどのように事業の「判断の詰まり」を見立てていくのかを、具体的に理解していただくためのモデルとして構成しています。