8.UNLOCK MODEL
MODEL007 ある新聞販売業の憂鬱|広げすぎた先で「何屋か」が決まらない
UNLOCK
順調に見える事業でも、なぜか次の一手だけが決まらないことがあります。
方向性は見えている。選択肢もある。それでも、最後の判断で止まってしまう。
なぜ、この状態が起きるのでしょうか?
現状の整理
新聞販売店を起点とした事業(折込広告含む)が主軸だが市場は縮小傾向
SIM販売・修理、地域活性イベントなど派生事業を展開
地域密着型で既存顧客(特に高齢者)との接点を多数保有
VMV策定、人事制度・業務マニュアル整備など組織基盤は整備済み
新規事業の目的・概要・目標は一定整理済み
具体的なサービス設計・収益化モデル・実行案は未確定
新規事業として「高齢者の悩み解決・話し相手サービス」構想あり
なぜ新規事業なのに進まないのか?
とある福井県の新聞販売業の会社。
長年、地域に根差した事業を続けてきました。新聞販売だけでなく、格安SIM、修理、さらには地域イベントまで展開しています。
「地域とのつながり」は確かに強い。
そして、その強みを活かして新規事業をやるべきだという判断もできている。
実際に、新規事業のアイデアもあります。
高齢者の悩みに寄り添うサービス。話し相手、生活支援、遺品整理。
ここまで考えられているのに、なぜ進まないのか。
社長の中ではこうなっています。
地域貢献としてやりたい
収益化もしなければいけない
既存顧客との関係も崩したくない
どこまでやるべきか判断できない
つまり、「ぜんぶ大事。」で止まっている状態です。
RBTDESIGNの見立て
この状態は明確にLOCKしています。
混ざり、粒度、軸。この3つが同時に起きているからです。
まず「混ざり」。
地域貢献という想いと、事業としての収益性が同じ場所で語られています。比較できないものが混在している状態です。
次に「粒度」。
「話し相手サービス」と「遺品整理」はまったく別の事業単位です。にも関わらず、同じレイヤーで検討されています。
最後に「軸不在」。
結局、何を優先するのかが決まっていません。
収益か、関係性か、社会性か。この判断基準が曖昧なままです。
ここでやることは複雑ではありません。
混ざりを分ける。
粒度を揃える。
軸を決める。
これだけです。
例えば、
「これは事業としてやるのか、それとも関係性維持の施策なのか」
この一線を引くだけで、判断できる状態に戻ります。
次の一手
「高齢者支援サービスは“収益事業”として定義する」
これが次の一手です。理由は明確です。
収益事業と定義することで、サービス設計・価格・提供範囲の判断基準が一気に揃うからです。
関係性維持であれば無料や曖昧な対応になります。
しかし事業であれば、「どこまでやるか」「いくらでやるか」を決めざるを得ない。
結果として、具体化が進みます。
最後に
あなたの状況も同じかもしれません。
やりたいことが多すぎて決められない
何から手をつけるべきか分からない
優先順位に自信が持てない
この中から1つ選んでください。そして、1つだけ決めてください。
もし選べないなら、それがLOCKです。
判断が止まっている場所は、構造的に特定できます。無料診断でその場所を一度整理してみるのも一つの手です。
※注釈:LOCK=判断が止まっている状態のことです。UNLOCK=混ざり・粒度不一致・軸不在を解除し、判断できる状態に戻すことです。
本記事は、RBTDESIGNの実際の支援事例ではありません。公開されていた事業相談をもとに、企業が特定されないよう一部情報を変更し、RBTDESIGNのUNLOCKがどのように事業の「判断の詰まり」を見立てていくのかを、具体的に理解していただくためのモデルとして構成しています。