8.UNLOCK MODEL
MODEL008 ある航空機整備業の憂鬱|現場と経営が噛み合わない理由
UNLOCK
順調に見える事業でも、なぜか次の一手だけが決まらないことがあります。
方向性は見えている。選択肢もある。それでも、最後の判断で止まってしまう。
なぜ、この状態が起きるのでしょうか?
現状の整理
航空機の専門技術を持つ企業
大手航空機事業のパートナーとして安定基盤あり
DXや労務改善など組織改善の取り組みは進行中
経営と現場で課題認識に乖離がある
現場は人手不足・協力体制不足・役職者不在で統制が弱い
課長がプレイヤー兼マネジメントで過負荷状態
役割分担や連携に改善余地がある
対話不足により構造的な課題が未整理
なぜ対話しているのに進まないのか?
関西のとある航空機メンテナンス企業。長年にわたり専門技術で信頼を築き、安定した取引基盤もある会社です。DXや評価制度の見直しなど、組織改善にも前向きに取り組んでいます。
それでも、組織はどこか噛み合わないまま止まっていました。
現場は「人が足りない」「役割が曖昧」「協力しづらい」と感じている。一方で経営は「制度は整えた」「方向性は示している」と認識している。どちらも間違っていないのに、前に進まない。
課長がプレイヤーとマネジメントを兼務し、疲弊している状態も続いていました。改善の必要性は全員が感じているのに、何から手をつけるべきか決められない。典型的な“止まり”の状態です。
RBTDESIGNの見立て
この状態は「対話不足」ではありません。むしろ、対話はしているのに進まない。つまり、対話の中身が判断につながっていない状態です。
よく見ると、3つのLOCKが重なっていました。
まず「混ざり」です。
現場の不満、経営の意図、制度の話、人員不足の問題。すべてが同じテーブルに乗っており、比較できない状態でした。
次に「粒度不一致」です。
現場は「今日の業務が回らない」という具体の話をしているのに対し、経営は「組織としてどうあるべきか」という抽象の話をしている。このズレが、議論をすれ違わせていました。
最後に「軸不在」です。
何を優先すべきかの判断基準がないため、「どれも大事」で止まっている状態です。
UNLOCKでは、この3つを順番に外していきます。
まず、テーマを分ける。
現場課題・制度・人員・役割、それぞれを切り離す。
次に、粒度を揃える。
現場の話は現場レベルで、組織の話は組織レベルで整理する。
最後に、軸を固定する。
「今は現場の負荷軽減を最優先にする」といった判断基準を明確にする。
ここまで来て、ようやく比較ができる状態になります。
次の一手
結論はシンプルです。
「現場業務の役割分解から始める」
理由は明確で、すべての議論の起点がここにあるからです。
誰が何を担っているのか、どこに負荷が集中しているのか。それが見えないまま制度や組織を議論しても、必ずズレます。
役割を分解し、可視化することで、初めて「誰に何を任せるべきか」「どこを補強すべきか」という判断が可能になります。
最後に
あなたの組織にも、似た状態はないでしょうか。
次の3つから、ひとつ選んでください。
課題が多すぎて整理できない
何から手をつけるべきかわからない
優先順位が決められない
ひとつ選んだら、さらに1つだけ決めてください。
「まず何をやるか」です。
もしそれが決められないなら、それがLOCKです。
その状態を特定する無料診断も行っています。
※注釈:LOCKとは、判断が止まっている状態のことです。原因は「混ざり・粒度不一致・軸不在」の3つに限られます。UNLOCKはそれを除去し、判断できる状態に戻すプロセスです。
本記事は、RBTDESIGNの実際の支援事例ではありません。公開されていた事業相談をもとに、企業が特定されないよう一部情報を変更し、RBTDESIGNのUNLOCKがどのように事業の「判断の詰まり」を見立てていくのかを、具体的に理解していただくためのモデルとして構成しています。