8.UNLOCK MODEL
MODEL015 ある靴下卸業の憂鬱|商品は多いのに、次に何を売るべきか決められない
UNLOCK
長年続いてきた会社ほど、「問題が見えにくい停滞」に入ることがあります。
売上がゼロになったわけではない。商品力がないわけでもない。顧客もいる。むしろ、今まで積み上げてきたものがあるからこそ、簡単には崩れません。
ただ、なぜか次の成長だけが見えない。
今回のある群馬県の靴下卸業も、まさにその状態でした。
子ども向けからビジネス用、スポーツ用まで1,000品種以上を展開。全国のスーパーや専門店との取引もあり、長年安定した売上基盤を築いてきました。
しかし、コロナ以降、売上は停滞。
営業を増やしても伸び切らない。新規開拓も進まない。新市場への挑戦も検討している。ただ、「どこに向かうべきか」が決め切れない。
経営者は考えています。
・スーパー深耕を続けるべきか
・首都圏攻略を優先するべきか
・介護・福祉へ行くべきか
・建設現場向けなのか
・商品数を増やすべきか減らすべきか
つまり、“考えていない”のではなく、考えすぎて止まっている状態です。
なぜ「商品数の多さ」が武器にならなくなるのか?
この会社の強みは、本来「商品数の多さ」です。しかし実際には、その多さが逆に判断を止めていました。
なぜなら、
・既存顧客向けの商品
・利益率が高い商品
・新市場向けの商品
・作りやすい商品
・売りたい商品
これらが、同じ場所で混ざっていたからです。すると、営業も曖昧になります。
「誰に、何を、どう売るか」が毎回変わる。
結果として、商品数は多いのに、“何の会社なのか”がぼやけ始めるのです。
RBTDESIGNの見立て|問題は営業不足ではなく「比較不能状態」
RBTDESIGNでは、この状態をLOCKと呼びます。LOCKとは、判断が止まっている状態。
この会社の場合、特に大きかったのは「混ざりLOCK」でした。
例えば、
既存事業の維持
新市場への挑戦
営業育成
利益率改善
商品企画
これらは本来、別々に整理しなければいけません。しかし現場では、全部が同時に議論されていました。
さらに、「売上1.5倍」という大目標と、「今月の営業行動」が同じ会議で語られる。
つまり、粒度も揃っていない。
そして最後に、「何を優先する会社なのか」という軸も曖昧でした。
・量を広げる会社なのか
・専門特化する会社なのか
・価格勝負なのか
・提案型なのか
ここが固定されない限り、どの戦略も正しく見えてしまいます。
RBTDESIGNでは、まず混ざりを解除し、粒度を揃え、軸を固定します。するとはじめて、「比較できる状態」に戻るのです。
次の一手|“売れる商品”ではなく、“勝てる市場”を先に決める
この会社に必要だった次の一手はシンプルでした。
「どの商品を売るか」ではなく、「どの市場で勝つか」を先に決めること。
理由は明確です。商品数が多い会社ほど、全方向に行こうとしてしまうからです。しかし実際には、
価格競争になる市場
継続需要がある市場
専門性が評価される市場
リピートが起きる市場
これらはまったく別物です。先に市場の勝ち筋を決めなければ、商品数の多さは武器ではなくノイズになります。
最後に
もし今、
・選択肢が増えすぎて決められない
・全部大事に見える
・会議しても結論が出ない
そういう状態なら、一度考えてみてください。
今の状態は、
やることが多いのか
比較基準がないのか
そもそも混ざっているのか
どれでしょうか。まず1つ選んでください。そして、その1つに対して「今やらないこと」を1つだけ決めてください。
もし決められないなら、それ自体がLOCKです。
RBTDESIGNでは、まず「どこで判断が止まっているのか」を無料診断で整理しています。
本記事は、RBTDESIGNの実際の支援事例ではありません。公開されていた事業相談をもとに、企業が特定されないよう一部情報を変更し、RBTDESIGNのUNLOCKがどのように事業の「判断の詰まり」を見立てていくのかを、具体的に理解していただくためのモデルとして構成しています。