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8.UNLOCK MODEL

MODEL017 ある食品加工業の憂鬱|規格外ウナギを売りたいのに売れない

UNLOCK

2026/7/15 03:00

「捨てたくない」のに進まない

鹿児島県のある食品加工会社では、年間を通じて大量のウナギを取り扱っています。

品質には自信があり、業界内でも高い評価を受けています。しかし、経営陣には長年気になっている問題がありました。それは「規格外品」です。

サイズが揃わないもの、傷があるもの、通常商品として流通しづらいもの。食べられるにもかかわらず十分な価値として活用できていませんでした。

「何とかしたい」

その想いは以前からありました。フリーズドライ商品も検討した。ECも考えた。新しい販路も探した。それでも進まない。なぜなら、考えれば考えるほど選択肢が増えてしまうからです。

  • 新商品をつくるべきなのか。

  • 業務用で販売すべきなのか。

  • ECで一般消費者向けに売るべきなのか。

  • フードロス削減を優先するのか。

  • 利益を優先するのか。

どれも正しく見えました。そして、社長はどれも決められずに悩んでました。

RBTDESIGNの見立て

よくよく話を聞いてみると、この会社は販路で困っているように見えて、実は販路で止まっているわけではありませんでした。LOCKがかかっていたのです。

まず起きていたのは「混ざり」です。

フードロス削減、売上向上、新規事業、ブランド価値向上。本来は別々に考えるべきテーマが一緒になっていました。

次に「粒度」が揃っていませんでした。

「ECを始める」という手段と、「フードロスを減らす」という目的が同じテーブルで議論されていました。これでは比較できません。

さらに「軸」がありませんでした。

利益を最大化したいのか。廃棄を最小化したいのか。ブランドを守りたいのか。この基準が決まらない限り、どんな案も正解になり得ます。

そこでRBTDESIGNでは、「規格外品」という言葉を分解しました。

サイズ不揃いなのか?形が悪いのか?加工端材なのか?どれくらい発生しているのか?それぞれを別物として整理していくと、初めて比較できる状態になりました。

すると見えてきたのです。この会社が最初に考えるべきことは「どこに売るか」ではなく、「何を売るか」だということが。

次の一手

次の一手はシンプルです。

規格外品を種類ごとに分け、それぞれの出口市場を整理する。

規格外品という一つの言葉の中に、複数の商品が混ざっていました。売り先を探す前に、まず何が存在しているのかを明確にすることです。

それによって初めて優先順位が決まり、販路戦略も商品戦略も設計できるようになります。

最後に

もしあなたの会社でも新しい事業が進まないなら、原因は次のどれかかもしれません。

  • 商品が決まっていない

  • 売る相手が決まっていない

  • 判断基準が決まっていない

まず1つ選んでください。

次に、その1つについて「今月中に決めること」を1つだけ決めてください。決められないなら、それがLOCKです。

LOCKとは能力不足ではありません。判断が止まっている状態です。その状態を解除できれば、次の一手は驚くほどシンプルになります。


※LOCKとは、判断が止まっている状態を指します。

本記事は、RBTDESIGNの実際の支援事例ではありません。公開されていた事業相談をもとに、企業が特定されないよう一部情報を変更し、RBTDESIGNのUNLOCKがどのように事業の「判断の詰まり」を見立てていくのかを、具体的に理解していただくためのモデルとして構成しています。