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8.UNLOCK MODEL

MODEL021 ある人材育成業の憂鬱|資格はあるのに事業にならない

UNLOCK

2026/7/23 03:00

なぜ事業化できないのか?

宮崎県のある不動産会社の社長は、新しい事業を立ち上げようとしていました。

本業は不動産管理。しかし数年前に取得した人材育成資格を活かし、地域企業の人材課題を支援する事業を始めたいと考えていました。

離職率の改善、社員の定着、社内コミュニケーションの活性化。地域企業が抱える課題は数多くあります。社長自身も研修を実施し、一定の成果や手応えを感じていました。

ところが、いざ事業として考え始めると進みません。

「研修を売ればいいのか」

「コンサルティングなのか」

「診断サービスなのか」

「まずは営業資料をつくるべきか」

考えれば考えるほど選択肢が増え、次の一手が決まらなくなっていました。ちゃんと考えているのに進まない。

まさにLOCKがかかっている状態でした。

RBTDESIGNの見立て

話を聞いていくと、問題は人材育成業の知識不足ではありませんでした。

まず見えたのは「混ざり」です。

研修、診断、コンサルティング、組織改善、離職率改善。本来は別のものなのに、すべてを一度に事業化しようとしていました。そこで一つずつ分けて整理しました。

すると次に見えたのが「粒度の違い」です。

「離職率改善」は経営課題です。一方で「コミュニケーション改善」は現場課題です。大きさの違うものを比較していたため、何を優先するべきか判断できなくなっていました。

さらに深掘りすると、最後に「軸」が見えてきました。

社長は「すべての人の可能性を信じられる世の中へ」と語ります。とても素晴らしい想いです。しかし企業が購入するのは理念ではありません。企業が求めるのは「離職率を下げたい」「管理職を育てたい」「採用ミスマッチを減らしたい」という具体的な成果です。

つまり、「すべての人の可能性を信じられる世の中へ」という想いと、「何の課題を解決するのか」という事業の軸がまだ接続されていなかったのです。

混ざりを解除し、粒度を揃え、軸を固定する。するとLOCKの正体が見えてきました。

この会社は人材育成事業をつくれていないのではありません。「誰の何を解決する会社なのか」が決まっていなかったのです。

次の一手

まずは「解決する課題を一つに決める」です。

離職率改善なのか。

管理職育成なのか。

採用ミスマッチ改善なのか。

最初から全部やろうとしないことです。なぜなら、誰の何を解決するかが決まれば、商品も営業資料も価格も営業先も自然と決まるからです。

事業を大きくする前に、まずは一つに絞る。

それが次の一手でした。

最後に

もしあなたの会社が新しい事業を考えているなら、次の3つのうちどれに近いでしょうか。

  1. やりたいことが多すぎて決められない

  2. やることはあるが優先順位が決められない

  3. 判断基準がなく選べない

まず1つ選んでください。次に、その問題に対して「今やらないこと」を1つだけ決めてください。

それでも決められないなら、それがLOCKです。

RBTDESIGNの無料診断では、今どこで判断が止まっているのかを一緒に特定しています。


※LOCKとは、判断が止まっている状態のことです。UNLOCKとは、その原因である「混ざり」「粒度不一致」「軸不在」を取り除き、再び判断できる状態に戻す考え方です。

本記事は、RBTDESIGNの実際の支援事例ではありません。公開されていた事業相談をもとに、企業が特定されないよう一部情報を変更し、RBTDESIGNのUNLOCKがどのように事業の「判断の詰まり」を見立てていくのかを、具体的に理解していただくためのモデルとして構成しています。