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8.UNLOCK MODEL

MODEL023 ある食品メーカーの憂鬱|商品はあるのに次の商品が決まらない

UNLOCK

2026/7/27 03:00

売れる商品を持っているのに、未来の商品が見えない

長崎県の港町で魚肉練り製品を製造する食品メーカーがありました。

創業以来、かまぼこやちくわなどをつくり続け、品質にも定評があります。全国のスーパーにも商品が並び、技術力にも自信がありました。

しかし経営会議では同じ話題が繰り返されます。

「健康志向の商品が必要ではないか」

「高級路線も面白そうだ」

「ホテル向けもできるのではないか」

「インバウンド向けはどうだろう」

どれも間違っていません。むしろ真剣に未来を考えているからこそ出てくる意見です。ところが、話し合うたびに選択肢が増え、結局何も決まらない。

商品開発会議を開いているはずなのに、なぜか次の商品が決まらない状態になっていました。

RBTDESIGNの見立て

話を整理していくと、問題は商品アイデア不足ではありませんでした。市場と商品と販路が混ざっていたのです。

  • 健康市場

  • 高級市場

  • ホテル・旅館市場

  • 観光土産市場

これらは本来、別々に比較すべき対象です。しかし会議では同じテーブルの上で議論されていました。

そこでまずは、混ざりをUNLOCK(解除)しました。

次に、それぞれの市場について

  • 市場規模

  • 利益率

  • 参入難易度

  • 自社との相性

という同じ粒度で整理しました。すると見えてきたのは、どの市場が魅力的かではありません。

「自社がどこで勝てるのか」ということでした。

最後に軸を固定します。この会社は何を売る会社なのか。かまぼこメーカーなのか。それとも魚の価値を届ける会社なのか。

議論を重ねる中で、経営陣の考えは後者へと集約されていきました。すると、それまでバラバラだったアイデアが一本につながり始めたのです。

次の一手

次の一手は、

「魚たんぱく質」という切り口で市場を絞ること。

でした。理由はシンプルです。

  • 高齢化

  • 健康志向

  • 高たんぱく需要

  • ホテルや観光市場

これらをひとつの軸でつなげられるからです。商品を考える前に市場を決める。市場を決める前に軸を決める。

順番を変えただけで、商品開発は一気に進み始めました。

最後に

もし今、あなたの会社でも次の一手が決まらないなら、考えるべきことは意外と少ないかもしれません。

まずは次の3つから、いまの自社に近いものを1つ選んでください。

①商品が決まらない

②市場が決まらない

③自社の強みが決まらない

選んだら、その1つだけを深掘りしてください。全部を同時に考え始めると、ほぼ確実に判断は止まります。

決められないなら、それがLOCKです。LOCKは能力不足ではなく、比較できない状態になっているサインです。

もし今どこで止まっているのか分からない場合は、一度無料診断で判断が止まっている場所を確認してみるのもひとつの方法です。


※LOCKとは、判断が止まっている状態のことです。

※UNLOCKとは、混ざりを解除し、粒度を揃え、軸を固定することで、再び判断できる状態へ戻すプロセスを指します。

本記事は、RBTDESIGNの実際の支援事例ではありません。公開されていた事業相談をもとに、企業が特定されないよう一部情報を変更し、RBTDESIGNのUNLOCKがどのように事業の「判断の詰まり」を見立てていくのかを、具体的に理解していただくためのモデルとして構成しています。