8.UNLOCK MODEL
MODEL025 ある不動産業の憂鬱|人材育成事業を始めたいのに、何を商品にすればいいか決まらない
UNLOCK
なぜ人材育成事業なのか?
長野県のある不動産会社は、不動産賃貸事業を軸に経営を続けてきました。しかし社長の中には、以前から強い想いがありました。
「人の可能性をもっと引き出す仕事がしたい」
その想いから、人材育成に関する資格を取得し、社内で活用してきました。実際に社員同士の理解が深まり、コミュニケーションも改善。一定の成果も見えていました。だからこそ、この価値を地域企業にも届けたい。
ところが、いざ事業化しようとすると手が止まります。
研修を売るのか?
組織開発なのか?
離職対策なのか?
管理職育成なのか?
診断ツール販売なのか?
どれも間違いではない気がする一方で、どれを主軸にすればよいか決められません。考えれば考えるほど選択肢が増え、気づけば半年が過ぎていました。
【現状整理】
人材育成事業を立ち上げたいが事業設計が未整理
オリジナルメソッドという強みはあるが商品化できていない
研修後の継続サービス設計が曖昧
誰のどんな課題を解決する事業かが定まりきっていない
営業方法や顧客獲得導線が未設計
3年後売上1億円という目標に対する成長シナリオが不明確
RBTDESIGNの見立て
この会社は事業アイデアが不足していたわけではありません。むしろ逆でした。問題は「人材育成事業」という言葉の中に複数のものが混ざっていたことです。
まず整理すると、
提供手段(研修)
提供価値(離職防止)
対象顧客(中小企業)
理想状態(組織活性化)
が同じテーブルに並んでいました。これでは比較できません。そこでUNLOCKを実施しました。
最初に混ざりを解除しました。次に粒度を揃えました。
「研修」「コンサルティング」「組織診断」のような手段レベルと、「離職率低下」「管理職育成」「コミュニケーション改善」の成果レベルを分離しました。すると初めて比較可能な状態になります。
最後に軸を固定しました。
今回の軸は、「地域企業が最もお金を払いやすい課題は何か」です。すると答えは意外とシンプルでした。企業が欲しいのは研修ではありません。離職防止や定着率向上です。診断ツールでもありません。組織の改善です。
つまり社長が売ろうとしていたものと、企業が買いたいものがズレていたのです。ここがLOCKでした。
次の一手
これが次の一手です。
「オリジナルメソッド研修事業」ではなく、「離職防止・定着支援事業」と定義する。
企業は手段にお金を払うのではなく、成果にお金を払うからです。オリジナルメソッドは商品ではなく入口。入口の先に、
管理職育成
チームビルディング
1on1支援
組織診断
定着支援
などを設計していく方が、事業として広がります。
まず決めるべきは研修内容ではありません。「どの課題を解決する会社になるのか」です。
最後に
もしあなたの会社が新しい事業を考えているなら、今はどの状態でしょうか。
①やりたいことが多すぎて選べない
②商品はあるが何を売るべきかわからない
③方向性はあるが最初の一歩が決まらない
この中から1つ選んでください。
そして次に、今いちばん解決したいものを1つだけ決めてください。もし決められないなら、それがLOCKです。
LOCKは能力不足ではありません。比較できない状態になっているだけです。無料診断では、そのLOCKが「混ざり」「粒度」「軸」のどこにあるのかを特定し、次の一手を明確にします。
本記事は、RBTDESIGNの実際の支援事例ではありません。公開されていた事業相談をもとに、企業が特定されないよう一部情報を変更し、RBTDESIGNのUNLOCKがどのように事業の「判断の詰まり」を見立てていくのかを、具体的に理解していただくためのモデルとして構成しています。