8.UNLOCK MODEL
MODEL029 あるタクシー業の憂鬱|採用を強化したいのに、何から変えるか決まらない
UNLOCK
なぜ、採用のことを考えているのに進まないのか?
山梨県で、創業70年を迎える地域密着型のタクシー会社があります。
1年後には路線の増便を予定しており、ドライバーの確保は避けて通れない経営課題です。しかし、大型二種免許を持つ人は減少。これまで中心だったハローワークからの応募も集まりにくくなっています。
そこで会社では、採用戦略をつくる、SNSで発信する、資格取得支援を伝える、働きやすさを見せる、選考フローを改善するなど、さまざまな案を考えています。
どれも間違ってはいません。
それでも、次の一手が決まりません。
これは採用の知識が足りないのではなく、「何を決める話なのか」が混ざっている状態です。
この企業の現状
1年後のの路線増便に向け、ドライバー確保が必要になっている
大型二種免許保有者が減少し、即戦力人材の採用競争が厳しくなっている
従来のハローワーク中心の採用では応募者を確保しにくくなっている
資格取得支援や勤務体系、キャリアパスなどの魅力を十分に伝えられていない
SNS、採用チャネル、選考フロー、情報発信など複数の改善テーマが同時に存在している
短期的な人員補充だけでなく、継続的に人材が集まり定着する採用基盤が必要になっている
RBTDESIGNの見立て|採用方法を考える前に、採る人を決める
まず、混ざっているものを分けます。
「誰を採るか」は採用方針。「何を伝えるか」は会社の魅力。「どこで募集するか」は採用チャネル。「どう選ぶか」は選考プロセスです。
SNS、ハローワーク、資格取得支援、キャリアパスまで同じ場所で比較しても答えは出ません。そもそも粒度が違うからです。
そこで次に粒度を揃えます。
この会社が最初に決めるべきなのは、SNSをやるかどうかではありません。
「免許を持つ即戦力を採り続けるのか」
「免許を持っていない人まで対象を広げ、育てながら採るのか」
まず、この採用方針を比較する必要があります。
そして判断軸を固定します。
軸は「1年後の増便だけでなく、その後も人材が集まり続ける採用基盤をつくれるか」。
この軸で見ると、減り続ける免許保有者だけを奪い合う採用には限界があります。資格取得支援という仕組みもあるなら、未経験者を含めて育てる採用へ広げる方が、長期的な人材確保につながります。
次の一手
次の一手はシンプルです。
「資格保有者を探す採用」から、「資格取得を含めて育てる採用」へ主軸を移す。
誰を採るかが決まれば、その人に何を伝えるかが決まり、使う採用チャネルも、SNSで発信する内容も、選考方法も決まってきます。
採用施策を増やす前に、採用そのものの方向を決める。
ここが、この会社のUNLOCKです。
最後に
あなたの会社の採用が進まないなら、次の3つから今止まっているものを1つ選んでください。
① 誰を採るのか
② 何を魅力として伝えるのか
③ どこで出会うのか
1つ選んだら、そのテーマについて「今、何を決めるか」を1つだけ決めてください。
それが決められないなら、そこにLOCKがあります。
RBTDESIGNでは、何が混ざり、どこで判断が止まっているのかを一緒に特定します。
※LOCKとは、考えていない状態ではなく「判断が止まっている状態」です。UNLOCKとは、混ざりを分け、粒度を揃え、判断軸を決めることで、再び比較して決められる状態をつくることです。
本記事は、RBTDESIGNの実際の支援事例ではありません。公開されていた事業相談をもとに、企業が特定されないよう一部情報を変更し、RBTDESIGNのUNLOCKがどのように事業の「判断の詰まり」を見立てていくのかを、具体的に理解していただくためのモデルとして構成しています。